コールラビ、そのユニークな形状と栄養価の高さで世界中のキッチンを彩る野菜。地中海から始まり、世界へと広がったその旅路と、日本における存在感を深掘りします。この記事では、コールラビの基本情報から歴史、栄養価、そしておすすめの食べ方までを紹介します。
コールラビとは?
コールラビはアブラナ科の越年草で、球状に肥大した茎が特徴。
キャベツやブロッコリーに近い仲間であり、緑と紫の二種類が存在します。皮を剥くと中は真っ白で、シャキシャキした食感とキャベツに似た味わいが特徴です。
コールラビの歴史と背景
地中海北部が原産地とされ、ケールから改良されたと考えられています。
中世ヨーロッパを経て世界へと広まり、特にドイツやインドで人気を博しました。日本では明治初期に導入されましたが、近年までその魅力はあまり知られていませんでした。
コールラビの豆知識
コールラビの名前はドイツ語でキャベツ(kohl)とカブ(rabi)から来ています。
日本では「球茎キャベツ」や「カブカンラン」とも呼ばれ、その見た目と味わいから多様な料理法で楽しまれています。
栄養成分と健康への効果など
コールラビはビタミンCを豊富に含み、加熱してもその栄養が失われにくいのが特徴。
また、食物繊維も豊富で、健康維持に役立つ野菜です。
選び方と保存方法
選ぶ際は、表面がなめらかで固く、重みがあるものを。保存は、乾燥を避けて冷蔵庫で保管し、早めに消費するのがおすすめです。
料理での活用法
生でサラダにしたり、加熱してスープや炒め物にするなど、コールラビはそのシャキシャキした食感とミルドな味わいで幅広く活躍します。
コールラビのおすすめレシピ
コールラビのバター醤油炒め
材料(2人分)
- コールラビ: 1個(中サイズ)
- バター: 15g
- 醤油: 大さじ1
- 塩: 少々
- こしょう: 少々
- サラダ油: 大さじ1
- みじん切りのパセリ(オプション): 少々
作り方
- コールラビは皮を厚めに剥き、一口大の乱切りにします。
- フライパンにサラダ油を熱し、コールラビを中火で炒めます。コールラビが透明感を帯びてきたら、バターを加えます。
- バターが溶けたら、醤油を回し入れ、全体に絡めます。塩、こしょうで味を調えます。
- 仕上げにみじん切りのパセリを散らし、火を止めます。
- 熱々をお皿に盛り付けて、完成です。
このレシピでは、コールラビの甘みとバターのコク、醤油の旨味が絶妙にマッチします。シンプルながらも、コールラビの魅力を引き立てる一品です。
コールラビのオニオンスープ
材料(4人分)
- コールラビ: 2個(中サイズ)
- 玉ねぎ: 1個(大)
- チキンブイヨン: 2個
- 水: 800ml
- オリーブオイル: 大さじ2
- 塩: 適量
- こしょう: 適量
- パルメザンチーズ(おろしたもの、オプション): 少々
- パセリ(みじん切り、オプション): 少々
作り方
- コールラビと玉ねぎは皮を剥き、それぞれ薄切りにします。
- 鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎを中火で透明感が出るまで炒めます。
- コールラビを加え、さらに炒め合わせた後、水を加えます。
- チキンブイヨンを入れ、塩、こしょうで味を調えながら、コールラビが柔らかくなるまで中火で煮ます。
- 器にスープを注ぎ、お好みでパルメザンチーズやパセリをトッピングして、完成です。
このスープは、コールラビの優しい甘みと玉ねぎの旨味が溶け合い、心温まる一品になります。寒い日には特におすすめのレシピです。
収穫時期と購入時期
コールラビの旬は初夏と晩秋。この時期に市場やスーパーで新鮮なものが手に入ります。
コールラビの詳しい情報:
項目 | 情報 |
---|---|
和名 | 球茎キャベツ |
別名 | カブカンラン、カブタマナ |
農産物区分 | 野菜 |
科名 | アブラナ科 |
生産地 | 地中海北部沿岸 |
成分表:可食部100g当たり
成分名 | 値 | 単位 |
---|---|---|
エネルギー | 21 | kcal |
水分 | 93.2 | g |
たんぱく質 | 1.0 | g |
脂質 | 0 | g |
炭水化物 | 5.1 | g |
食物繊維 | 1.9 | g |
ビタミンC | 45 | mg |
カリウム | 240 | mg |
カルシウム | 29 | mg |
まとめ
コールラビは見た目のインパクトだけでなく、その栄養価と多様な利用法で注目の野菜。健康を意識する現代において、その魅力を再発見する時が来ています。