沖縄の食文化に欠かせない「ジビラン」は、世界各地で様々な名前で親しまれている野菜です。
この記事では、ジビランの特徴、歴史、栄養価、そしてその多用途性について深掘りしていきます。
ジビランとは?
ジビランは、スベリヒユ科ハゼラン属の植物で、熱帯アメリカを原産地としています。葉物野菜として栽培され、ビタミンやミネラルを豊富に含み、健康野菜としても注目されています。
ジビランの歴史と背景
ジビランは熱帯アメリカ原産で、その後アフリカ、ブラジル、フィリピンをはじめとする熱帯地域で栽培されるようになりました。沖縄では「ハマホウレンソウ」や「ハマナ」とも呼ばれ、伝統料理に不可欠な存在です。
ジビランの豆知識
ジビランは「アフリカほうれん草」「ブラジルほうれん草」など、その栽培地域によって多くの名前で呼ばれます。小さなピンク色の花が特徴で、花も食用になります。
おんなの駅の初代登録農家さんがタクシー運転士の仕事をされていた時に乗せた外国のお客さんから貰い、家の周辺に植えてから増えて葉野菜が採れない時期に重宝する有難い葉野菜として納品されたのが始まりです。
実は、聞き間違えて「ジビラン」と思い込み納品書に書かれたのです・・・今ではすっかり「ジビラン」で流通しているのでそのままにしてあります。昔、某TVでも取り上げて頂き調理法を紹介させていただきました。
栄養成分と健康への効果など
ジビランはビタミンA、C、食物繊維などを豊富に含み、抗酸化作用や疲労回復に効果があるとされます。ただし、シュウ酸も多く含むため、過剰摂取は避けるべきです。
沖縄の生活習慣とジビラン
沖縄ではジビランをサラダ、煮物、炒め物など、多岐にわたる料理で利用しています。特に、豚肉や島豆腐との相性は抜群です。
選び方と保存方法
新鮮なジビランは葉が鮮やかな緑色で、茎がしっかりとしているものを選びます。保存は冷蔵庫でビニール袋に入れ、湿度を保ちながら行います。
料理での活用法
ジビランは生食から加熱調理まで幅広く利用でき、特に沖縄料理には欠かせない食材です。その独特の食感と栄養価は、日常の食卓に新鮮さをもたらします。
ジビランのおすすめレシピ
浜ほうれん草(ツルナ)の納豆和え
材料(4人分)
- 浜ほうれん草: 80g
- ツナ缶 (小): 1/2缶
- もやし: 40g
- きゅうり: 40g
- 人参: 20g
- 納豆: 2パック
- 麺つゆ (ストレート): 大さじ1
- 刻みのり: 少々
作り方
- 浜ほうれん草はたっぷりの熱湯で茹で、流水でさらしながら冷まし、水気をしっかりと絞ります。
- 人参は細めの千切りにし、軽く茹でます。もやしも茹でて、冷水で冷まし、水気をしっかりと絞ります。
- きゅうりも同様に細切りにして、塩もみ後、水気を絞ります。
- 浜ほうれん草、人参、もやし、きゅうりを大きめのボウルに入れ、納豆を加えてよく混ぜ合わせます。
- 麺つゆを加えて全体に絡め、器に盛り付けます。
- 最後に刻みのりを上から散らして完成です。
このレシピは、浜ほうれん草のシャキシャキ感と納豆のネバネバが絶妙にマッチする、栄養満点の和え物です。
ほうれん草とたまごの炒めもの
材料(2人分)
- ほうれん草: 200g
- 卵: 2個
- にんにく: 1片(みじん切り)
- 醤油: 大さじ1
- 塩: 少々
- こしょう: 少々
- オリーブオイル: 大さじ2
作り方
- ほうれん草は根元を切り落とし、よく洗った後、たっぷりの熱湯でさっと茹でます。冷水で冷まし、水気をしっかりと絞ってから、一口大に切ります。
- フライパンにオリーブオイルとみじん切りにしたにんにくを入れ、中火で熱します。にんにくの香りが立ってきたら、ほうれん草を加えて炒めます。
- 卵を割り入れ、軽くかき混ぜながら炒めます。卵が半熟状態になったら、醤油で味を調えます。
- 塩、こしょうで味を整えたら、火を止めます。
- 皿に盛り付けて完成です。
このレシピは、ほうれん草の栄養と卵のプロテインが取れる健康的な炒め物です。にんにくの風味が食欲をそそります。
収穫時期と購入時期
ジビランは比較的温暖な地域で年間を通して栽培されていますが、特に生育が盛んなのは春から夏にかけての期間です。
ジビランの詳しい情報:
項目 | 情報 |
---|---|
沖縄方言名 | ジビラン |
和名 | ハマホウレンソウ |
別名 | アフリカほうれん草、ブラジルほうれん草 |
農産物区分 | 野菜 |
科名 | スベリヒユ科 |
生産地 | 熱帯アメリカ、西アフリカ、東南アジア |
成分表:可食部100g当たり
成分名 | 値 | 単位 |
---|---|---|
水分 | 93.2 | g |
たんぱく質 | 2.3 | g |
脂質 | 0.3 | g |
炭水化物 | 3.6 | g |
食物繊維 | 1.5 | g |
ビタミンC | 50 | mg |
まとめ
ジビランはそのユニークな名前と栄養価で世界中の食卓を豊かにしてきました。沖縄から世界へ、そしてまた私たちの食生活へと受け継がれるジビランの魅力を、これからも大切にしていきたいです。