雲南百薬は、南アメリカや熱帯アジアに自生するつる性の多年草で、沖縄では民間薬や食用として古くから利用されています。この記事では、雲南百薬の基本情報から栄養成分、活用法まで詳しく解説します。
雲南百薬とは?
雲南百薬は、別名オカワカメやアカザカズラとも呼ばれるつる性の多年草です。葉酸やミネラル、ビタミンAを多く含み、栄養価が高いことから健康野菜として注目されています。葉は茹でるとワカメのような食感になり、みそ汁の具やおひたしなどに向いています。
雲南百薬の歴史と背景
雲南百薬は、日本には中国から長寿の薬草として伝わり、沖縄では民間薬や食用として用いられてきました。南アメリカが原産で、日本へは薬用植物として琉球列島に渡来しました。最近では、緑のカーテンとして使用されることも多くなっています。
雲南百薬の豆知識
雲南百薬は、生のまま刻んでも茹でてもワカメのようなぬめりが出ることから「オカワカメ」とも呼ばれています。匂いはあまりありませんが、味が少し苦めです。低温期でも葉の色が黄色くならないため、観賞用としても人気があります。
栄養成分と健康への効果
雲南百薬は、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、銅、ビタミンA、葉酸などを多く含んでおり、抗酸化・免疫力向上・脂肪酸代謝活性作用のある野菜として注目されています。糖尿病、血液サラサラ効果、貧血、生理痛、白内障などさまざまな症状に効果があるとされています。
沖縄の生活習慣と雲南百薬
沖縄では、雲南百薬を日常的に食生活に取り入れています。葉は茹でてみそ汁の具やおひたしなどに使用されることが多く、健康長寿の秘訣として重宝されています。
選び方と保存方法
雲南百薬を選ぶ際は、葉が緑色でツヤがあり、しっかりとしているものを選びます。保存する場合は、新聞紙やキッチンペーパーで包んでからビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保管します。適切に保存すれば、約1週間程度は鮮度を保つことができます。
料理での活用法
雲南百薬は、みそ汁の具やおひたしなどに向いています。生のまま食べると青臭みが感じられますが、さっと茹でることで食べやすくなります。また、中華風おひたしやベーコンとのガーリック炒めなど、様々な料理に活用できます。
雲南百薬のおすすめレシピ
雲南百薬と豚肉のピリ辛炒め
材料(2人分)
- 雲南百薬:1パック(約100g)
- 豚肉(薄切り):150g
- にんにく:1片(みじん切り)
- 生姜:1片(みじん切り)
- 長ねぎ:1本(斜め薄切り)
- 赤唐辛子:1本(種を取り除き、輪切り)
- ごま油:大さじ1
- 醤油:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 豆板醤:小さじ1
- 塩:少々
- こしょう:少々
作り方
- 雲南百薬は茹でてから水気をしっかりと切り、3cm程度の長さに切る。
- 豚肉は一口大に切り、塩とこしょうで下味をつける。
- フライパンにごま油を熱し、にんにく、生姜、赤唐辛子を炒め香りを出す。
- 豚肉を加えて中火で炒め、色が変わったら長ねぎを加えてさらに炒める。
- 雲南百薬を加え、醤油、みりん、豆板醤で味付けしながら全体をよく炒め合わせる。
- 味がなじんだら火から下ろし、お皿に盛り付ける。
ポイント
- 雲南百薬は茹でることで青臭みが取れ、食べやすくなります。
- 豆板醤のピリ辛味が雲南百薬の風味を引き立てます。
- 豚肉は脂身が少ない部位を選ぶと、さっぱりとした仕上がりになります。
収穫時期と購入時期
雲南百薬は、日本では主に夏から秋にかけて収穫されます。市場やスーパーで新鮮なものが手に入りやすい時期です。
雲南百薬の詳しい情報
項目 | 内容 |
---|---|
沖縄方言名 | なし |
和名 | アカザカズラ |
別名 | オカワカメ、雲南百薬、琉球百薬 |
農産物区分 | 野菜 |
科名 | ツルムラサキ科 |
生産地 | 沖縄、南アメリカ、熱帯アジア |
成分表: 可食部100g当たり
項目 | 内容 |
---|---|
エネルギー | 約20kcal |
水分 | 約90g |
たんぱく質 | 約2g |
脂質 | 約0.2g |
炭水化物 | 約4g |
食物繊維 | 約1g |
カルシウム | 約70.8mg |
マグネシウム | 約62.3mg |
亜鉛 | 約0.709mg |
銅 | 約0.164mg |
ビタミンA | 約1740ug |
葉酸 | 約24ug |
まとめ
雲南百薬は、その栄養価の高さと多様な効能から、健康野菜として注目されています。沖縄の食生活に欠かせない存在であり、日々の食卓に取り入れることで、健康維持に役立てることができます。